2004年3月リリース
寺田町ソロアルバム
【夜明けのリンゴ】

【@】 青い馬
【A】 上水沿いの道
【B】 傷ついた小鳥
【C】 濡れ羽色の髪
【D】 サロ・ジェイン
【E】 翼のかけら
【F】 サウダ−ジな夜
【G】 MidnightSerenade


【@】 青い馬

お前のいない夕暮れ 心はざわめく
大きな街の小さな空を 青い馬がかけてく

もういったいどれくらい たたずんでいたのか
黄昏は宵闇を連れて来て 宵闇はネオンを

いくつもの夜と いくつもの物語
踏みにじられた心と 拾い上げられた夢

お前のいない夕暮れ どこからかピアノが
聴いたこともないメロディーを 街角に響かせる

お前のいない夕暮れ 心はざわめく
大きな街の小さな空を 青い馬がかけてく


【A】 上水沿いの道

何度でも出かけて行こう 君の住む上水のある街
上水沿いに木々が繁り 秋には枯葉が道を覆う

たとえ君に逢えなくても 君を知るけやきに出逢えるだろう
けやきは風に枝を揺らし 君のことを話してくれるだろう

たとえ君に逢えなくても 君を知る水の流れに出逢えるだろう
水はそのせせらぎの中に 君の歌を歌ってくれるだろう

君がそこにいるんだ ちゃんとそこにいるんだ
君がそこにいるんだ ちゃんとそこにいるんだ

何度でも出かけて行こう 君の住む上水のある街
秋にはくぬぎやどんぐりが 枝から落ち猫たちを驚かせる

たとえ君に逢えなくても 君を知る猫に出逢えるだろう
猫は小さな声を震わせ 君のことを話してくれるだろう

たとえ君に逢えなくても 君を知る空に出逢えるだろう
空はその輝きの中に 君の笑顔を見せてくれるだろう

君がそこにいるんだ ちゃんとそこにいるんだ
君がそこにいるんだ ちゃんとそこにいるんだ


【B】 傷ついた小鳥

傷ついた小鳥は 今はベットで眠る
やがて傷が癒えれば ここを飛び去って行くだろう
その日がきっとくると わかっているけど
ねえ、今は歌わせておくれ ねえ、今は歌わせておくれ

なけなしの金で ギターを買って
リンゴといっしょに 部屋にもって帰り
お前が好きだよと ささやいてみよう
ねえ、今は歌わせておくれ ねえ、今は歌わせておくれ

窓辺には花を 空き瓶にさして
祈るような気持ちで 月明かりを待とう
お前のやわらかな微笑のために
ねえ、今は歌わせておくれ ねえ、今は歌わせておくれ
ねえ、今は歌っておくれ ねえ、今は歌っておくれ

傷ついた小鳥は 今はベットで眠る
やがて傷が癒えれば ここを飛び去って行くだろう
その日がきっとくると わかっているけど


【C】 濡れ羽色の髪

誰か早くあの娘を 迎えに行っておくれ
濡れ羽色の髪が 雨に打たれる前に

俺は遠い空のした 想いだけがかけめぐる
神様がもしいるのなら あの娘を守ってほしい

だから早くあの娘を 助けに行っておくれ
長いまつげに闇が 重く降りかかる前に 

遠い街で足踏み 夜空に星よ流れろ
祈りのようにくりかえし あの娘の歌を歌おう

誰か早くあの娘を 迎えに行っておくれ
濡れ羽色の髪が 雨に打たれる前に


【D】 サロ・ジェイン

俺にもいかした恋人 いるけど出かけていかなくっちゃ サロ・ジェイン サロ・ジェイン
歌うのに理由なんてないのさ そうさロッカバイマイ サロ・ジェイン

時には夜行で震えて あるときゃ足止め空港で サロ・ジェイン サロ・ジェイン
歌うのに理由なんてないのさ そうさロッカバイマイ サロ・ジェイン

花が咲くのに凍えて 雪の最中にあたたまったり サロ・ジェイン サロ・ジェイン
歌うのに理由なんてないのさ そうさロッカバイマイ サロ・ジェイン

「お前なんか」と言われて 俺はなんとも思わないぜ サロ・ジェイン サロ・ジェイン
歌うのに理由なんてないのさ そうさロッカバイマイ サロ・ジェイン

俺にもいかした恋人 いるけど出かけていかなくっちゃ サロ・ジェイン サロ・ジェイン
歌うのに理由なんてないのさ そうさロッカバイマイ サロ・ジェイン


【E】 翼のかけら

俺でも君に 翼のかけら
少しならあげられると思った そう少しだけならね

お気に入りの 君のバッグからチョレイト
君ならばまだ 星に願いを 叶えてもらえるよ きっと

海を見に行こう ありったけの 青い色と水しぶき
はじける光の中 泣けてくるような 夕陽を見るんだ

君の夢に いつかひびが入り
明日さえも 見えなくなったとしても ふりむいてごらん
君の背中に かすかな かすかな かすかな 翼のかけら


【F】 サウダ−ジな夜

窓の外には悲しみが 強い風に巻き上げられ
誰かの手紙の切れ端と ともに夜高く舞う
サウダ−ジな夜 サウダ−ジな夜

ガラス張りの心には 雨の音が強く響き
誰かの想いを肩代わり するように歌いあげる
サウダ−ジな夜 サウダ−ジな夜

いつか君と遠い街を 旅してみたいと想い描き
君は今夜何処にいて どんな夢を生きる?
サウダ−ジな夜 サウダ−ジな夜


【G】 Midnight Serenade

ありふれたなぐさめだけれど よくあることさ
そんな雨が靴の底に たまっちまったような気分
今夜はせいぜい飲むがいいさ 俺も付き合うぜ
こんな歌があったじゃないか.....
「マキシム マキシム 青空を見ようじゃないか
 マキシム マキシム 青空を見よう」
悲しい歌は雨がお前の変わりに歌うさ

駅前は区画整理 人の流れも変わり
映画館はつぶれたらしい 今じゃ小ぎれいなビルに
お前だけがとり残されて しまったような気分だけど
こんな歌があったじゃないか.....
「マキシム マキシム 青空を見ようじゃないか
 マキシム マキシム 青空を見よう」
悲しい歌は雨がお前の変わりに歌うさ

約束は破られてばかり そりゃくさるのもわかる
同情なんてまっぴらだろうが もう一杯俺のおごり
けんか沙汰は感心しないぜ 壁のギターを取れよ
こんな歌があったじゃないか.....
「マキシム マキシム 青空を見ようじゃないか
 マキシム マキシム 青空を見よう」
悲しい歌は雨がお前の変わりに歌うさ

ろれつのうまく回らない声で 破れた恋の話さ
いかした思い出はとっとけばいいさ 後は灰皿へ
失ったもの炎の中さ 今夜は小さな祭り
こんな歌があったじゃないか.....
「マキシム マキシム 青空を見ようじゃないか
 マキシム マキシム 青空を見よう」
悲しい歌は雨がお前の変わりに歌うさ
悲しい歌は雨に歌わせておけばいいのさ
悲しい歌にさよならを そしてお前におやすみを